営業は話すことより、聞くことの方が大切です!
こんなことで悩んだ経験ありますか?
トークに自信があるけど、なぜか売れない…
一生懸命にプレゼンするけど、お客様の反応が悪い…
良さを伝えるためにしゃべればしゃべるほど、一方通行になってしまう…
せっかくピカピカに磨き上げたセールストークも、
お客様に伝わらなければ残念ですよね。
自慢のセールストークを活かすためには、その前のヒアリングが重要です。
トークに自信があるけど売れなくて悩んでいる営業マンのあなた。
トークより大事なヒアリングのテクニックを教えます。
目次
なぜヒアリングが営業において重要なのか?
人は自分の話を聞いてくれる人に心を開きやすくなります。
「愚者は語り、賢者は聞く」という言葉をご存じでしょうか?
人は他人の話より自分の話をしたがるものです。
なぜなら人は自分に一番関心があり、自分の興味がある話を聞いてくれる
ことに快感を覚えるからです。
逆に自分の話ばかりすると、相手は不快になり会話が盛り上がらなくなります。
その心理を利用し、傾聴することでお客様は営業マンに心を開示しやすくなります。
お客様の話をトコトンきく
お客様の話をしっかり聞くことが信頼に結びつきます。
【ロジャー・ドゥーリー著:脳科学マーケティング100の心理術】
で、このような実験がありました。
・重犯罪を犯した犯罪者と弁護士。
・起業家とベンチャー・キャピタリスト。
・医者と患者。
「顧客」としての立場はまったく違いますが、
「公平に扱われた」「最善を尽くしてくれた」と感じた場合、
判決結果・投資結果・治療結果と同じくらい
満足度が高くなるという結果となりました。
両者の交流の時間や質、つまりしっかり話を聞いてくれて、
「主張を受け入れてくれた」と感じた顧客は、
結果と同じくらい不平不満が少なくなる傾向にあります。
すなわち顧客との信頼関係構築には、
顧客の声に耳を傾ける時間を取るべきであるということです。
トークよりもヒアリングの方が大事
営業ではトーク以上にヒアリングが重要です。
口が上手い営業マンほど良く売れる。
というイメージをもった人が多いと思います。
ですが、口が達者な営業マンから言いくるめられて
購入したお客様は、心のどこかで「買わされた」感が残ってしまいます。
その感情が何かのきっかけで蘇り、
「また言いくるめられて買わされるんじゃないか…」
という負の感情に繋がるトリガーになる場合があります。
信頼されて「この人から買いたい」
と思っていただけるためにお客様の課題や悩みを引き出し、
解決に導くヒアリングがトーク以上に大切になります。
ヒアリングの前にやっておくべき準備とは?
商談は前もって準備が大切です。
何の準備もせず、その場で質問を考えるのは辞めましょう。
アドリブも大切ですが、ある程度何を質問するか考えてから
商談に入った方がいいですね。
BANT ヒアリングとは?
BANTヒアリングとは、
の頭文字を取ったもので、
営業マンがお客様との対話で使われる質問テクニックのことです。
この情報、営業マンは喉から手が出るほど欲しいですよね。
ですがこの質問をするときは十分に気を付けてください!
なぜならBANTヒアリングは、営業マンが聞きたい情報であって、
お客様が話したい情報ではないからです。
想像してみてください。
あなたが車を買うかどうか検討するために、家族で車屋さんへ行ったとします。
営業マンから、
「予算はおいくらですか?」
「購入を決められるのはお父様ですか?」
「欲しいのはどの車ですか?」
「購入はいつごろですか?」
と質問されたらどうでしょうか?
何だか尋問されてるみたいで、買う気も失せてしまいますよね…
営業マンが知りたい情報なのはよくわかります。
ですが、購買意欲が十分に高まっていない状態で、こういった質問をするのは逆効果です。
BANTヒアリングをする場合は、会話の流れでさりげなく質問する。
もしくは買う意思が固まったクロージングの直前がいいですね。
営業マンが知りたいことをヒアリングするのではなく、
お客様が何を必要としているのか、何が欲しいのか、ニーズとウォンツを気付かせる質問をして課題を引き出しましょう。
ニーズを引き出す質問リストを作る
お客様のニーズを引き出す質問で意識することは
「なぜ?」「どうして?」「どのようにして?」といった、
「なぜ?」のヒアリングです。
なぜならヒアリングを通して、潜在的な悩みを顕在化し、課題の原因に気づき、それを解決に導くことが営業マンの役割だからです。
ヒアリングをせずにセールスすることは、レストランで注文も聞かずに、一方的に料理を出されることと同じです。寒い日に温かいスープが飲みたいのに、
「これめっちゃうまいっすよ!当店自慢なんですよ!」
と勝手に冷やし中華が出てきたらどうでしょうか?
極端な例ですが、このような意思疎通のミスをなくすために、ニーズを引き出す質問が大切です。
引き続き車屋さんの例で行きます。
「どういった理由で車をお探しですか?」
「どうしてこちらの車に興味があるのですか?」
「どのようにしてこちらの車をお使いになりますか?」
このように「なぜ?」を基盤にしたヒアリングで質問リストを組み立てていくと、
「どういった理由で車をお探しですか?」 →子供が生まれて家族が増えたからです。
「どうしてこちらの車に興味があるのですか?」 →スライドドアで子供の乗り降りがしやすそうだからです。
「どのようにしてこちらの車をお使いになりますか?」 →保育園の送迎や家族でのお出かけに使いたいです。
「では、こちらの○○という車種がお勧めですね!」
といった感じで、商品を絞り込めます。
お客様の隠れた願望や悩みを引き出ず、「なぜ?」のヒアリングを意識しましょう!
心を開かせ相手の本音を引き出すヒアリング方法
上手なヒアリングの仕方でお客様の本音を引き出すテクニックです。
人は話をしていると段々頭の中が整理されて、考えがまとまってきます。
営業マンが聞き役に徹することで、お客様が考えをまとめやすくなりますね。
あなたにもこんな経験があるのではないでしょうか?
頭の中で悩み事を抱えて悶々と考え込んでしまう…
でも、人に相談して言語化していくと、話しているうちに頭の中が整理され、
(なんだこんなことで悩んでいたのか…)
と悩みの小ささや、解決方法が見つかったりする。
人は話をしていくと、自然に考えがまとまり、自分は本当はなにを必要としているのか。
何が欲しいのかが見えてきます。
本音を引き出すテクニカルな部分を紹介します。
ヒアリングで否定はだめよ、肯定しなきゃ!
否定せず、肯定しましょう!
あなたも否定されるのは嫌ですよね…
お客様も同じです。
お客様がたとえ間違ったことを言っても、とんちんかんなことを言っていても、
否定された時点でお客様は心を閉ざしてしまいます。
否定せず一旦肯定しましょう。
オウム返し
オウム返しは相手の話に耳を傾けていることを伝えるのに有効です。
オウム返しは「ペーシング」という心理テクニックの一つでもあります。
相手の言ったことをオウム返しすると、
相手は安心して受け入れられてると感じるのですね。
「家族みんなで旅行できる車を探してるんですよ」
「そうですか、ご家族みんなで旅行できる車を探してるんですね~!」
お客様が自分の要望や考えを認めてくれたという意識がぐっと高まります。
わざとらしくすると悪い印象を与えてしまいますが、
好印象を与えるのにオウム返しは効果的です。
話を最後まで聞く
お客様の話を最後までちゃんと聞きましょう。
あなたもきっと経験があると思いますが、
話を途中で遮られるとフラストレーションが溜まりますよね…
(´;ω;`)
(だいたい言いたいことがわかったな~)と感じて途中で遮り、
話をするのは本当によくありません。
(こいつは話を聞かないやつだ…)と営業マンは悪い印象を持たれてしまいます。
言いたいことが分かっても、その話が終わるまでお客様の声に耳を傾けましょう。
メモをとる
メモをとりながら話を聞きましょう。
なぜならメモをとることで、「あなたの話しを聞き逃さないようにしてますよ」
というアピールになるからです。
営業マンのその姿勢に安心したお客様は心を開き、より多くの情報を提供してくれます。
お客様の話をメモしながら聞きましょう。
「うんうん」とうなずく
「うんうん」といった相づちは非常に効果的です。
知ってることや、くだらない話でも
「なるほど〜」「そうなんですね〜」といった返事や
「うんうん」と熱心にうなずく相づちで、
お客様の承認欲求を満たすことができます。
そうすればお客様は気分が良くなり、もっと話をしたくなります。
少しオーバーな相づちでお客様の満足度を上げましょう。
ヒアリングを活かした実践的営業成功事例
ヒアリングはお客様も営業マンも気づかなかった課題に気づかせてくれます。
なぜならお互いが「〜だろう」と決めつけてしまっているからです。
(こんな商品あれば便利だけどないだろうな…)と決めつけているお客様と、
(知っているけどあえて使わないんだろうな…)と決めつけている営業マン。
それがヒアリングで会話のキャッチボールしているうちに、
課題を解決できる商品にたどり着きます。
「こんな便利な商品あるならもっと早く教えてよ!」
「す、すいませんでした!」(もっと早く言ってくれれば良かったのに…)
ちなみにこれは私の実体験ですw
ヒアリングを通じてお互いにとっても潜在的な悩みを顕在化できるのですね。
まとめ
しゃべることは得意だけどなかなか売れない。
上手くお客様の課題を引き出せない。
ヒアリングの仕方がわからない。
そういった営業マンが上手くヒアリングできるようになるための方法を書きました。
トーク以上にヒアリングは大事です。
是非明日からのヒアリングに活かしてください。
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